診療内容

くびの疾患

こんな症状・お悩みはありませんか?

  • くびが腫れている
  • くびが痛い
  • くびにできものができた

頸部リンパ節腫脹

くびのリンパ節は様々な理由で腫れることがあります。ウイルスや細菌の感染による炎症性の腫脹や、頭頸部がんや悪性リンパ腫などの悪性腫瘍がリンパ管を介して転移すると、がん細胞のリンパ節転移として、頸部リンパ節が腫れる腫瘍性の腫脹が頸部リンパ節腫脹の主な原因です。炎症性の場合は疼痛や発熱などの症状を伴います。腫瘍性の場合は無痛性で硬いしこりとして触れることが多く、徐々に大きくなることも特徴です。発熱や食欲不振、体重減少などの症状を伴うこともあります。
頸部リンパ節腫脹に対する検査として、くびのリンパ節の状態を観察するためにエコー検査を行います。また炎症反応や腫瘍マーカーの測定のために血液検査を行います。

頸部リンパ節腫脹の治療

炎症性の頸部リンパ節腫脹の場合は、消炎鎮痛薬などでの対症療法を行い、細菌感染が疑われる場合は抗生物質の投与を行います。腫瘍性の頸部リンパ節腫脹が疑われる場合は速やかに対応可能な病院へ紹介いたします。

甲状腺疾患

甲状腺は前頸部に位置し、甲状軟骨(のどぼとけ)の下方に蝶が羽を広げたような形で存在しています。甲状腺はホルモンを作っている臓器で、甲状腺ホルモンはからだの新陳代謝を盛んにするなど、とても大切な働きをしています。

甲状腺の病気には、ホルモンの異常のために甲状腺機能が低下する橋本病や甲状腺機能が亢進するバセドウ病などがあります。甲状腺機能低下症では甲状腺ホルモンが不足することで、倦怠感やつかれやすさ、からだのむくみ、食欲低下、気分の落ち込みなどの症状が出現します。甲状腺機能亢進症では甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで、動悸や息切れ、体重減少、多汗、手指の震え、眼球突出などの症状が出現します。

また、甲状腺にしこり(甲状腺腫瘍)を生じることがあり、多くは良性腫瘍ですが中には悪性腫瘍(甲状腺がん)を生じることがあります。甲状腺腫瘍は小さいうちは無症状のことが多いですが、大きくなるとのどの違和感や飲み込みにくさを生じることがあります。また甲状腺がんの場合は声のかすれを生じることがあります。

甲状腺の検査として、甲状腺の腫脹やしこりの有無を精査するためにエコー検査を行います。また甲状腺機能を精査するために血液検査を行います。甲状腺腫瘍については良悪性の診断のために穿刺吸引細胞診という検査が必要となることがあり、検査が必要な場合は対応可能な病院へご紹介いたします。

甲状腺疾患の治療

甲状腺ホルモン異常に対する治療として、甲状腺機能亢進症には抗甲状腺薬、甲状腺機能低下症には甲状腺ホルモン薬を投与します。
手術が必要な甲状腺腫瘍の場合は、近隣の対応可能な病院へ紹介いたします。